小指値
下手、ひとりの女性のモノローグ。そのモノローグに合わせて、素足の男二人が激しく動いている。その静かな雰囲気から一変して、X JAPANの『紅』が鳴り、それをきっかけに水着の男女が登場しダンスをする。ストロボのような効果を持つオリジナル照明を使った動く影絵が映し出された。
- 北川
- 小指値の北川と申します、よろしくお願いします。
- 渡辺
- 今日の作品は新作ですか? どういうふうに作ったんでしょうか。
- 北川
- はい、新作です。前半は、今日は来ていない美術の子が原案を書いて、振付は男子二人がそれぞれやっています。後半は、シンクロに感化されて、やりたいなと思ったら、X JAPANの『紅』が思いついたので、ダンスがメインな感じで作ってみました。
- 渡辺
- アドリブでしゃべってるんではなくて、ちゃんと台詞を覚えて、アドリブのようにしゃべっているんですね。デザイナーとか何かを作っている人たちが集まってるって聞いたんですけど。
- 北川
- 広告のデザイナーや、衣裳をやっている子と、あと3人ぐらい演出できたりとか。役者もやりたいし、デザインもやりたいし、という人たちが同時進行で集まったって感じです。もともとバレエをやってる子は二人いるんですけど、ほかの人はダンスは特にやったことがなくて。
- 渡辺
- 影響を受けたパフォーマンス、ダンスは?
- 北川
- 松田龍平さんに会いたいなって話で、いつか出てもらおうって(笑)。
- ウニタ
- 今日も前のほうに、面白い照明装置があったんですけども、照明・電飾プランナーって方がメンバーにいるんですよね。今回もしこのフェスティバルに出られたら、やりたいことは?
- 北川
- 今度作りたいと思ってるのは、ロボット。光の陰影で、けっこう表情ってできるんです。電飾装置を使った、表情が変わるロボットを、ここは高さがあるんで、でっかいスケールで作りたいなと思ってます。
- 堤
- 基本的に演劇とかダンスのフィールドで活動をなさっているのが、ここのところ多いようにお見受けしてるんですが、どういうジャンルやカテゴリーで作品を作ったり、活動をしていきたいんでしょうか。
- 北川
- ジャンルはとくにないので、求められればどこでも活動したいと思います。
- 篠田
- 私は、次はガーディアン・ガーデンさんで写真の『ひとつぼ展』に出そうかなと。
- 堤
- 要するに一人一人が作家で、やりたいことは一人一人ある、っていう解釈でいいんですよね? で、集まったときにほかのことも一緒にできたらいいなって。きっかけがあれば、どこでも何でも作ってのぞむぞ、というスタンスですね。
- 坂口
- 男性二人で話しているところとか、今の立ち姿とか、とても素敵だなと思うんですけれども、真ん中の彼は、ほんとは何をしてらっしゃる方なんですか?
- 山崎
- 料理で稼ぎたい、ということが最近の想いです。料理してるとすごく、素直にモチベーションが上がるんですね。舞台は好きなんですけど、お金にはならないんじゃないかという見切りを、最近つけて。でも小指値は優先したいと思ってて。ほかのところでできる自信はちょっと、なかなかないもんですから。