クリウィムバアニー

チュチュを纏った少女たちが、かぼちゃパンツをはいてノイズ音と歌謡曲にあわせてくるくる踊る。オープニングは中国風の音楽のループ。かわいらしさを強調したり、ゴロゴロ転がって、緩さをアピール。選曲の多様さ、そして無感情な表情から、少女性の中に含まれた毒を垣間見せている。ジャンルはコンテンポラリー・ダンス。

菅尾
クリウィムバアニーの主宰、菅尾なぎさです。
渡辺
すごく面白く拝見したんですけど。この集団を作られる前まで、どこかに所属してたとか、何かに影響受けたとか、聞いてみたいんですが。
菅尾
私はもともとは、タカラジェンヌになりたかったんです(笑)。それで踊りを始めまして、落ちまして、ミュージカルをしようと思い、イギリスへ留学をし、ダンスの学校でコンテンポラリーダンスに出合って。日本に帰ってきてからは、イデビアン・クルーというカンパニーに今も所属して、ダンサーとして踊ってるんですけども。女の子ってことにすごく執着があったので、自分が体で表現できることが、その中だけではないなと思って作りました。表面的には可愛い子が好きだっていうのと(笑)、どうしても自分の中で大人になるときにすごい違和感があったときの、わだかまりみたいのがまだまだ残っているので、それをうまく外に出したいなと思って。まだ一回しか公演をやってないんですけども、そのときこのメンバーでやって、あまりにも私の好みの女の子たちだったので、これからもこのメンバーでやろうと思ってます。
渡辺
実際いま踊ってらっしゃった方に聞きたいんですけど。このカンパニーのどういうところが気に入って踊ってらっしゃいますか?
阿竹
菅尾さんの振付って、私の中で理解しがたいものなんですね。プライベートでも全然趣味とか合わないし、たぶん菅尾さんの世界を私は理解することができない。ですけれども、振りを私流に解釈することを、菅尾さんは許してくれるんです。あと、彼女は選曲のセンスがものすごくあると思っていて。その音も、私の中で大きいインスピレーションを生むので。それで菅尾さんのダンスが大好きです。
丹野(晶子)さんにお伺いしたいんですが。普段はロリータ男爵という劇団で、男の子役とか着ぐるみを着てバカなことやったりとかしてるのを拝見しているんですが、こういう綺麗な格好で踊ることを、どう感じてますか?
丹野
これは「女の子役」と思ってまして。面白いです。あんまり女の子役自体、もらうことが少ないので、今までやったことのない存在としてやれるっていうのもあるし。
ウニタ
プロフィールに“商品としての乙女”を意識されてるということで、選曲も、きらりん☆レボリューションの『バラライカ』なんですけれども。一方で無愛想というか無表情で踊ってて。そこにある種の違和感があって、それは違和感をあえてこっちに見せつけてるのかもしれないとも思われて、そのへんの、あえて商品的にして、「ここは媚びないぞ」という意識があるんでしょうか。
菅尾
商品性のあるものを作ろうと思ってるわけではなくて、商品性の痛々しい感じとかいうのを出したいと思っているので。違和感を抱いていただければ、私は光栄です。
河原
絶品乙女を選りすぐってるわけですよね。各乙女のポイントは? 例えば丹野さんについて。
菅尾
それは、とても私がいやらしい人に思われるので言わないでおきます。
クリウィムバアニー1
クリウィムバアニー2
クリウィムバアニー3
クリウィムバアニー4
クリウィムバアニー5

 

画面を閉じる