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展覧会・イベント

木村裕治展「落穂を拾う」

  • 会期:2021.3.23 火 - 4.24 土
  • 時間:11:00a.m.-7:00p.m.
  • 日曜・祝日は休館 入場無料

    *3.29 月トークイベント当日はイベント準備のため、ギャラリー閉館時間を18:00とさせていただきます。どうぞご了承ください。

    *新型コロナウイルス感染症に対する感染予防対策について
    入口での体温測定、手指消毒、マスクの着用、ご来場者様同士の社会的距離2mの確保にご協力をお願いいたします。 37.5℃以上の発熱、咳・咽頭痛、全身倦怠感などの症状がある方は来場をお控えください。
    お越しいただくまでの移動の際も感染予防に努めていただきますよう、ご協力をよろしくお願いいたします。

木村裕治は、武蔵野美術大学造形学部を卒業後、森啓デザイン研究室、10年間在籍した江島デザイン事務所を経て、1982年木村デザイン事務所を設立。アートディレクターとして創刊号から参加した『Esquire日本版』をはじめ、『翼の王国』、『ミセス』、『ハイファッション』、『和樂』、『暮しの手帖』、『朝日新聞GLOBE』といった、数々の雑誌を中心に、書籍、新聞など、日本のエディトリアルデザインを牽引してきました。

明快な構成、写真やイラストレーションを引き立てるレイアウト、効果的な余白。強さと繊細さを併せ持つ木村の美しい誌面づくりのスタイルは、年月を経ても古びることなく、手に取るたび、ページをめくるたびに、みずみずしい洗練を感じさせます。

フランスの画家ジャン=フランソワ・ミレーによって描かれた油彩作品「落穂拾い」。木村は、仕事をするなかで、また日々の生活のなかで、いつのまにか自身が収集してきたものを「落穂」と呼びます。しらずしらずのうちに木村の目や心に留まり、選ばれ、運び込まれた「落穂」の数々。今回の展覧会では、木村のキャリアと共に長い年月にわたり集められ、そこここに無作為にこぼれ落ちている「落穂」たちを、もう一度拾い上げ、検証してみようと試みます。その「落穂」は、今までの木村の仕事を形作る上でどのような影響を与えてきたのか。この果てしない木村の「落穂拾い」との格闘は、どのような景色をわたしたちに見せてくれるのか。木村デザイン事務所設立から約40年。木村にとって日本での初めての個展となります。どうぞご期待ください。

会場写真
photo: Ryuta Nasu

1.『Esquire日本版』UPU
2.『翼の王国』ANA
3.『暮しの手帖』ポスター 暮しの手帖社
4.『朝日新聞GLOBE』朝日新聞社
5.「ヒロシマナガサキ」劇場公開ポスター 岩波ホール
6.『アートディレクター 江島任 手をつかえ』木村裕治 木村デザイン事務所
7.『失われた時を求めて』マルセル・プルースト 集英社

木村裕治

アートディレクター、デザイナー。
北海道に生まれ、武蔵野美術大学を卒業する頃から森啓の研究室、その後は江島任の事務所に10年間勤め、1982年に自分の事務所を持つ。
主な仕事として『Esquire日本版』、『翼の王国』、『朝日新聞GLOBE』などの雑誌・新聞。『失われた時を求めて』、『星の王子さま』などの書籍、「ヒロシマナガサキ」などの映画ポスター。
「講談社出版文化賞」(2002年)、「ADC賞」(2009年)、シンガポールJCCでの個展「木村裕治の作り方」(2010年)に次いで、書籍『アートディレクター 江島任 手をつかえ』(2016年)を木村デザイン事務所より出版し、「原弘賞」(2017年)を受ける。

落穂だらけ。

なにか、
たとえば仕事をしていて、いつの間にか
足元に、気付かないまま。

いつから溜ったんだろう。
そう、ずっと前から。

ポケットの中、引き出しの中、袋の中、
函の中、本のページにはさまれて、だから、
まわりは落穂だらけ。

いつか、旅先から戻ったなら、窓を開け
少しでも風を通し、
光をあてよう。

仕事をしているときは、前ばかり見てきた。
気がつけば足元には落穂の山。たとえば、
散歩をすれば葉っぱを拾って持ち帰り、
大きな本に挟む。挟んだままそれを忘れる。それを
「落穂」と呼んでいる。

個展をするに、仕事は一旦終わったもの。
そのままを展示するな、という声が聞こえてくる。
それは2010年シンガポールJCCでの個展でも、
シール状のプリントを壁に直貼りし、フェイクと称
してオリジナルは展示しなかった。

仕事は落穂と一緒になる。一緒になって生き返る。

木村裕治

主催 
クリエイションギャラリーG8

■出版情報
展覧会に関連する書籍が出版されます。
木村裕治『落穂を拾う』
発行=リトルモア
展覧会場にて発売
価格等、詳細が決まり次第、ギャラリーWEBサイトにてご案内いたします。