シンプルな線と色で描き出す、どこかユーモラスで温かみのあるイラストレーションが、幅広い層から愛された安西水丸氏。イラストレーション、漫画、エッセイ、小説、絵本、翻訳など多岐にわたり活躍していた氏は、2014年3月19日に71歳で急逝する直前まで、机に向かい仕事をしていました。
安西氏は大学卒業後、アートディレクターとして電通に入社。ニューヨークのデザインスタジオと平凡社を経て、1981年にフリーに。イラストレーターになったのは30歳を越えてからでした。また、仕事での活躍と並行して、大学とイラストレーションスクールの講師や、東京イラストレーターズ・ソサエティの理事長を務めるなど、イラストレーション界の発展と後進の育成にも力を尽くしました。
本展は、イラストレーター安西水丸の基ともいえる『青の時代』、雑誌の表紙や挿絵、村上春樹氏との数々の共著、絵本や漫画、エッセイ、展覧会の作品など、40年間の膨大な仕事の中から、原画を中心に約300点をご紹介いたします。また、年少期や大学時代の貴重な作品もあわせて展示いたします。
イラストレーションを描くときに大切にしていたのは「がんばろうと思わないこと」。がんばらないと描けないのならまだ勉強不足だと語っていた安西氏。素の自分でイラストレーションと向き合うことを心がけ、描き続けた作品の数々を、ぜひ会場でご覧ください。
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主催
クリエイションギャラリーG8