社会での女性の活躍が注目される現在、クリエイティブ・シーンにおいても女性クリエイターたちはますますその活躍の場を広げています。
本展では、アートディレクター、デザイナー、写真家、建築家、アーティストなど、独自の世界観を表現する8人の女性クリエイターをご紹介します。
“わたしがつくる未来”──本展は8人の作品やものづくりの姿勢などを通して、女性ひとりひとりの活躍が、未来につながるメッセージになればと願っています。
クリエイションギャラリーG8
女性作家への8つの偏見ないし偏愛
作る女はじぶんはわるい女だと自覚している。なぜなら作る女は嘘ばかりつく。だって本当のことを言ったところで、それは次から次へとなし崩し的に嘘だもの。作る女の場合。
作る女の恋は嘘だ。作る女の幸福も嘘だ。不幸だって嘘だ。作る女はしょっちゅう散歩して、時々料理をつくる。そういうこともあらかじめ嘘のうち。誠意も正直も優しさも嘘だ。作る女の本当は作ったものの中にしかない。作る女はそんな約束を天のようなものと交わした人だ。
すべてを嘘にして、かわりに嘘から秘密の黄金をとりだし、美しくてたまらない本当をつむぐのだ。
きのう女優の「百円の恋」という映画をみた。まちがいなく作る女優のすごさだったけど、「女の時代がきているんだな」とも、なぜか感じた。ひとりひとりの女性の活躍が、すべての女性の活躍とつながっている→女性は連帯している→正義が自分たちを後押ししていると、きっと感じているんだぜ。
(Sun-Ad あ)
えぐちりか(アーティスト/アートディレクター)
絵本『パンのおうさま』が小学館より発売。2011年フィギュアスケート髙橋大輔選手の衣装を担当するなど、広告、アート、プロダクト、衣装など様々な分野で活動を展開。
JAGDA新人賞、ひとつぼ展グランプリ、岡本太郎現代芸術大賞優秀賞、イギリスD&AD金賞、スパイクスアジア金賞、グッドデザイン賞、キッズデザイン賞、街の本屋が選んだ絵本大賞3位、他受賞多数。二児の母。
岡本菜穂(SIRI SIRI ジュエリーデザイナー)
建築家であり抽象画家でもあった父の影響で、幼い頃よりアートやデザインに囲まれた環境で育つ。桑沢デザイン研究所スペースデザイン科在学中より、より身近な、自分自身の身体に近いものへのデザインに対する興味が高まり、ジュエリー創作に向かう様になる。2006年、ジュエリーブランド SIRI SIRI を発表。日常生活の中で見過ごされてしまいがちな素材を、洗練されたジュエリーに昇華させる独特な世界を展開。
勝本みつる(美術作家)
なにげない日用品や印刷物、布や毛皮や古い写真など、ごく身近な素材から多様なオブジェとアッサンブラージュを生み出す。ガレリアグラフィカ(銀座)、MA2ギャラリー(恵比寿)、小出由紀子事務所(神田)などで個展。作品集に『study in green 緑色の研究』や『one day 或る日』があり、詩歌・小説の書籍カバーの仕事も多い。
川村麻純(写真家)
他者との関係性に関心をもち、「家族」という普遍的な関係を題材に、映像と写真で作品を制作している。主な個展に2015年3月~5月川村麻純展「鳥の歌」京都芸術センター/京都、2013年3月第7回shiseido art egg 川村麻純展「Mirror Portraits」資生堂ギャラリー/東京がある。
永山祐子(建築家)
1975年東京生まれ。1998年昭和女子大学生活美学科卒業。1998〜2002年 青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。主な仕事は「LOUIS VUITTON 京都大丸店」「カヤバ珈琲」「木屋旅館」「豊島横尾館」など。JCDデザイン賞奨励賞、AR Awards(UK)優秀賞(2006)、ARCHITECTURAL RECORD Award, Design Vanguard2012など。
西村礼美(メイクアップアーティスト)
1993年に渡英、ひょんな事からメイクアップを始め、カラフルでグラフィカルでありながら同時にクラシックな美しさも備える独自のスタイルを確定。Kylie Minogue、M.I.A等とレギュラーで撮影やビデオのメイクにも参加。2012年に写真集 “Ayami Nishimura By Rankin” を発表。現在はNYに拠点を置く。
宮田裕美詠(グラフィックデザイナー)
富山県生まれ、育ち&在住。クロス勤務を経て、2002年4月1日よりフリー。主に地元のクライアントのシンボルマークやパンフ、パッケージなど、グラフィックの面からブランドのイメージづくりを行っている。装丁、エディトリアルも数多く手がける。JAGDA新人賞2013受賞。日本グラフィックデザイナー協会会員。
ムラタ有子(アーティスト)
1973年神奈川生まれ。1995年セツ・モード・セミナー卒業後、2002年より作家として活動。動物や風景をモチーフに、独特な間を生み出す作品が評価され、国内外問わず油彩画、水彩画の展覧会が開催される。主なコマーシャルな仕事にはPolarisのCDジャケットやブルータス誌表紙、サントリー天然水広告イメージなど。
出品作家
えぐちりか(アーティスト/アートディレクター)
岡本菜穂(SIRI SIRI ジュエリーデザイナー)
勝本みつる(美術作家)
川村麻純(写真家)
永山祐子(建築家)
西村礼美(メイクアップアーティスト)
宮田裕美詠(グラフィックデザイナー)
ムラタ有子(アーティスト)
主催
クリエイションギャラリーG8
協力
GALLERY SIDE 2、MW COMPANY