永井寿郎 プロフィール / 作品

SkyCollection (2016~)
私は世界総てを写す事を目的にしています。
しかしどんな大きなカメラを使い世界中を飛び回っても
総てを写し切るのは不可能でしょう。
祈る(≒ 世界と繋がり確認する行為) 場所としての教会・神殿(※特に中世までのもの)は
そのしつらえとして、世界の内包に成功したのかもしれません。
ただ、残念な事に、わたしは特定の宗教に依らない現代人です。
そこには新たな装置が必要だと考えました。
さて
空は、屋外ならばどこでも誰でも特別な技術無しで撮影することができます。
「はあ」と思った時に空を見上げる。
そんな軽やかさを「祈り」の替わりに据えられないのか。
そこからこの作品はスタートしています。
友人/ 知人/ 他人から集めた空の写真を繋ぎ合わせ「空の総体」を形成。
その空の総体を、複数の鏡球面に写り込ませ、コミュニティごとの分断と繋がりを表現します
統合と分断を内包することで世界の膨らみを表し
特定の宗教に拠らない祈りの場所として作用することを夢想しています。
そこでは、
写真として本来重要な「だれが どこで 何時 どんな文脈で撮ったものなのか」すら関係ありません。
共通なのは、各々が「空」を撮るような機会を持ったということ。
そして、そんな雑多な動機で撮影されたものであっても尚、空は美しいということです。