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展覧会・イベント

第12回グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞者個展

Aokid展「 ぼくは“偶然のダンス”の上映される街に住んでいる。」

  • 会期:2016.1.19 火 - 2.5 金
  • 時間:11:00a.m.-7:00p.m.
  • 日曜休館 入場無料
    ※ 1.30 (土)はトークイベントを開催のため、3:50p.m.からイベント終了(5:30p.m.予定)までの間、展示はご覧いただくことができませんので、ご了承ください。

Aokidは、ドローイングを基に構成したインスタレーション作品で、第12回グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞しました。Aokidが創る独自の世界観と、ドローイングにダンスの身体感覚を取り入れ、新しい表現方法に挑戦し続けるスタンスが高く評価されました。

14歳の頃からブレイクダンスを始めたAokidは、現在、ドローイング制作とダンスによるパフォーマンスの領域にも活動を広げています。創り出す原点を探り、絵、ダンス、音楽などの表現活動のそれぞれの境界を超えていきたいと話すAokid。彼の作品からは、自由で伸びやかなカラフルな曲線による、ファンタジックな絵で空間を埋めていくことと、ダンスを通して空間を身体で埋めていくことの共時性を見ることができます。そして、その世界観は決して閉じたものではなく、作品が持つ余白には、他者を受け入れ、外の世界につながる可能性を見いだすことができます。

本展では、会場をダンスを踊る舞台空間に見立て、そこに空想上の街をつくります。新作のドローイングを軸にしたインスタレーション作品だけでなく、展示の構想や作品が発想されるまでの習作も展示します。受賞から約1年後の初の個展を、ぜひ会場でご覧ください。

Aokid

1988年東京都生まれ。2010年東京造形大学映画専攻卒業。Aokid city 所属。 受賞:2014年第10回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト、2011年第5回グラフィック「1_W...

展示に寄せて

仕事を終えてそれが上映されるという映画館へ向かう。
途中のカフェで絵を描き、インターネットを飛ばし!
歩きながら街を見て、考え、浮かんで、何かに一瞬目を止める。
(でこぼこしたりしている空間)
隣の子ともし恋人だったらどんなにいいかとか空想、
時間を過ごした映画館を出ると夜で。ダンスの練習をしに行く。
帰って真夜中で。川沿いは月がよく見え、宇宙と自分の距離を確かめる。
世の中を面白くするためのまだ下手くそなアイディアがあって、
それは明日、人と話し、やってみよう。よろしく。
この身体が駆動してその先端、未来と接してる部分。
僕は”偶然のダンス”が上映される街に住んでいる。

Aokid

 

審査員より

青く輝く青春の風景は、捉え続けられるものではないことを痛いほど知っているからこそ、彼は全身を駆使して踊り、時に無心な線で、時にたどたどしい言葉で、必死にそれを補おうともがき続けている。そのもがきの痕跡は、幼少期のお遊戯会や、思春期の文化祭を思い出させるような描画材の組み合わせとトランスフォームによって、とめどない風景として立ち上がり、私たちの前に繰り広げられる。彼はいつもその風景の中にいる。

大原大次郎(グラフィックデザイナー)

主催:ガーディアン・ガーデン