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展覧会・イベント

第15回写真「1_WALL」グランプリ受賞者個展

田中大輔展「火焔の脈」

  • 会期:2017.6.20 火 - 7.7 金
  • 時間:11:00a.m.-7:00p.m.
  • 日曜休館 入場無料

田中大輔は、ある年老いた象を撮影した映像を含む作品「elephant sea」で、第15回写真「1_WALL」のグランプリを受賞しました。審査員からは「目には見えない被写体の息遣いを丁寧に捉えようとしている」「言葉で言い表せないことを表現する感覚が優れている」と高く評価されました。

田中は、撮影する対象に真摯に向き合い、目に見えない何かを捉えようとしています。そして、その被写体から感じる一瞬を、持続して切り取る撮影行為により生み出された作品は、人間の根源的な感情に訴えかけます。作家のその場の体験を内包した写真や映像は、見る者を圧倒する力を持っています。

本展では、グランプリ受賞時に展示した象の映像作品と、新たに撮影した写真作品を中心に展示します。

田中大輔

1981 大阪府生まれ

2006 resist photo workshop参加
2011 個展「かげろう」「漂白」Gallery SHUHARI(東京)
2014 個展「ひかりのすきま」Gallery BRICOLAGE(東京)
2014 2人展「Daisy Bell」百年(東京)
2015 個展「とおくに泳ぐ」Gallery BRICOLAGE(東京)
2015 個展「影の誘い」百年(東京)
2015 2人展「little big world」Paper Pool(東京)
2016 グループ展「dix.vol1」Quiet Noise(東京)
2016 個展「沈黙のこえ」古本遊戯流浪堂(東京)
2016 第15回写真「1_WALL」展 ガーディアン・ガーデン(東京)

受賞歴
2005 PHaT PHOTO CONTEST ホンマタカシ賞
2016 第15回写真「1_WALL」グランプリ

展示によせて

いつも通る帰り道で、燃えさかる火を見た。
ある夕暮れに砂浜で聞いた言葉と
波の音をずっと思い出していた。
途切れ途切れに訪れては消えて行く
身体と意志だけがただそこに在る。
見えることと、見えないことの向こう側。
持続する瞬間はひとすじの線になり、どれもが静かに燃えている。

田中大輔

 

審査員より

彼の写真からは「観る」という感覚が、視覚のみならず体感として伝わってくる。深くゆっくりと動く視線は、切実で優しく、そして執拗だ。そのきわめて集中した観察を我々は全身で追体験することになる。これは確かな才能だ。しかし、なぜ彼がそれほどまでに、その対象を観ていたのかは不明だ。

菊地敦己(アートディレクター)

主催:ガーディアン・ガーデン