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展覧会・イベント

第17回グラフィック「1_WALL」グランプリ受賞者個展

綾野本汰展「ラッキーオレンジメモリーズ」

  • 会期:2018.6.5 火 - 6.22 金
  • 時間:11:00a.m.-7:00p.m.
  • 日曜休館 入場無料

綾野本汰は、「変な世界」をテーマにしたイラストと漫画の展示「こんにちは!! ザ・ワールド」で第17回グラフィック「1_WALL」のグランプリを受賞しました。近未来の砂漠に住む雪男などのイラストと、それぞれのキャラクターから連想した短編漫画を同時に展示し、「イラストと漫画、どちらか一方では成立しないところがこの作品のオリジナリティー」として審査員に評価されました。

大学在学中は彫刻を専攻し立体作品を制作していた綾野は、より鑑賞者が「変な世界」へ没入できる表現方法として、イラストと漫画を組み合わせた展示を行っています。イラストの一部分を漫画の一コマとしてクローズアップし、そのキャラクターの状況から連想される短編漫画を制作することで、イラストに前後の時間の流れが生まれ、独自の作品世界をより鮮明なものにしています。
雪男やペットボトル、サソリが生活する綾野の「変な世界」は、現実にはありえない世界を描きつつも、キャラクターの日常を傍観しているような第三者的視点で表現され、作品全体を通して「変な世界」を普通に生きていることへの面白さや可笑しさが感じられます。

グランプリ受賞時に続き近未来の砂漠が舞台となる本展では、作品を鑑賞しながら会場内を一周することでストーリーが展開します。空間全体で表現した綾野の「変な世界」をお楽しみください。6月11日(月)にはイラストレーターの都築潤さんをゲストに迎え、作品制作の秘密に迫るトークイベントを開催します。

綾野本汰

展示に寄せて

思いつきを集めて、絵と漫画を描きます。
登場するキャラクターたちが、砂漠をうろうろする不思議な世界を楽しんで頂けたら嬉しいです。

綾野本汰

 

審査員より

プロアイレシス(選択)による痕跡の一時的な定着とその反復は、綾野本汰のこれまでの活動にも貫かれています。活動全体を見渡しても意志は一切不在であり、それはいわゆる創作とは程遠い在り方といえます。綾野は自閉しながらも自然から影響を受け、今度は種々のメディウムに綾野が影響を与えることで作品がそこに現れますが、それは意志ではなくプロアイレシスによって、偶然の出来事としてそこに「在る」だけです。

都築潤(イラストレーター)

主催:ガーディアン・ガーデン