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展覧会・イベント

アジアンフォトグラフィー第7弾

発光する港 〜香港写真の現在2011〜

  • 会期:2011.10.17 月 - 11.17 木
  • 時間:11:00a.m.-7:00p.m. 日曜・祝日休館 入場無料

1994年にはじまった「アジアンフォトグラフィー」シリーズでは、近隣アジア諸国の写真に注目してきました。第7弾では、香港より若手を中心に9名の作家をご紹介します。多種多様な文化が入り混じり、ネオンまぶしい繁華街や密集した高層ビルのイメージが強い都市、香港の多面的な現在(いま)をご覧ください。
ガーディアン・ガーデン

香港には鴛鴦(ユンヨン)という一般的な飲み物があります。七割の香港式ミルクティーと三割のコーヒーを混ぜ合わせたもので、香港特有の「文化の混ぜ合わせ」の代表といえるものです。漢民族の血統と「天人合一(人と自然との調和)」の世界観を受け継ぎながら、1842年から1997年まで「人定勝天 (Anything is possible)」の世界観を持つ英国の植民地として生き抜いてきた香港は、東洋と西洋の狭間にあります。両文化の利点を活かし、台湾、シンガポール、韓国とともに「アジアの四匹のドラコン」と呼ばれ、常に世界の国力ランキングの上位におり、色彩鮮やかなネオンのような光を放っています。一方、東西の文化の深さや広さに憧れをもつという段階から抜け出せていないともいえます。
今回の「発光する港 ~香港写真の現在2011~」展では、香港の9人の写真家の最新作をご紹介します。「香港とは」という問いに対する現地からの回答をご覧いただけるはずです。
呉嘉寶 WU Jiabao(キュレーター)

出品作家

吳世傑 NG Sai-Kit ング・サイキット
「Folds of Cities」
イタロ・カルヴィーノは小説『見えない都市』の中で、様々な空想上の都市を書いている。折りたたまれた空間や隠された都市のイメージを、私はカメラのレンズを通して、開こうと試みる。その一見ありそうで実は奇想天外な都市を理解しようとする。遠近法を経度、空間を緯度とし、私は自らの存在の座標をこの今の世界に探し求める。

何兆南 HO Siu-Nam ホ・シュウナム
「光の中へ」
今の自分自身の視点が“光の中へ”に描写されている。自己は闇の中に立ち、そこが出発点である。
長さも解らない光のトンネルを通過するが、その先には変わらない闇が待っている。生きるということは光と闇の境を彷徨うこと。この終わりのない道の途中で、一体私たちには何が見えるのだろうか?

何柏基 HO Pak-Kei ホ・パックケイ
「Luminosity 2008−2009」
トーマス・エジソンの電球の発明以来、人類の未来は明るく照らされている。しかし、明るさへの欲望は増大している。都市に溢れる発光物は繁栄の象徴ともいえるが、ネオンの下で生活する人々は、実際どれだけその明るさの意味合いを把握できているのだろうか?

余偉建 Vincent YU ヴィンセント・ユー
「消え逝く海岸線」
香港は870キロの海岸線と218もの島々からなる人口700万の大都会。この数年で16の島が埋め立てなどで消えてしまい、過去の海岸線は古い写真の中でしか確認できなくなっている。2003年から香港の海岸線を記録していくプロジェクトを開始している。これが過去のことを知る手がかりになってくれればと切に願う。

陳偉江 CHAN Wai-Kwong チャン・ワイクウォン
「Record 2009−2011」
写真家としての仕事は、毎日誠実に撮り続けることだと信じている。写真一枚一枚には秘密のコードが潜んでいて、その核は愛である。愛は人をロマンチックにさせ、人生における孤独感や苦悩をも与える。だから私は毎日写真を撮り続けなければならないのだ。

張偉樂 CHEUNG Wai-Lok チョン・ワイロック
「Photo of Cheung」
フェイスブックは全世界に7億5000万人ものユーザーをもつ。フェイスブック上にアップされ、私“チョン”が「タグ」付けされた写真を、iPhoneを使ってモノクロの印画紙に大きく引き伸ばした。デジタルのカラーイメージがモノクロのネガイメージになり、伝統的なメディアと新しいメディアが入れ替わる。

賴朗騫 LAI Lon-Hin ライ・ロンヒン
「言い訳」
私はいつも新しい言い訳をつくって、シャッターを切る。

謝明莊 TSE Ming-Chong チェ・ミンチョン
「都市」
都市の建築物とは、創造主の罰や天災から逃れることができた人々によって作られた産物である。しかし人々は過去の出来事から学ぶことはなく、欲望が膨らんでいくのみ。時代が変わるごとに、人々はより巨大なコンクリート群を建て、その中に囚われる。

蘇慶強 SO Hing-Keung ソ・ヒンキゥング
「Reconstructing Nature」
写真には、空間と時間の中に存在する物体を一瞬で収めることが求められる。抽象的な意味合いを写真で表現するためには、合理性に束縛されず、直感に従うこと。そうすることで、写真の中に繰り広げられている形や構造、その対比や調和が明らかになる。直感で物事に接することで、自己に眠る詩的な感覚、感情をも想起させる。

主催
ガーディアン・ガーデン

企画協力
呉嘉寶(キュレーター)

協賛
香港特別行政区政府駐東京経済貿易代表部

後援
香港政府観光局、香港貿易発展局、日本香港協会全国連合会

協力
RGF(Recruit Global Family)

展覧会パンフレット
A4判 60ページ(予定) 中国語・英語訳付き 10/17発売予定
会場での販売とあわせ、ホームページで通信販売も行います。

呉嘉寶 WU Jiabao(キュレーター)
1948年台湾生まれ。’76年日本大学芸術学部写真学科卒業。 ’85年台湾写真史調査隊を結成、台湾の写真史研究を始める。’87年台北視丘撮影芸術学院、’89年中華撮影教育学会を創立。現在、台湾中国文化大学情報伝達学科専任講師。’95−’06年中国瀋陽魯迅美術学院、大連医科大学影像芸術学院客員教授。’04、’05年中国平遥国際写真フェスティバル総合ディレクター、’05年韓国東江写真フェスティバル国際写真学生サマーキャンプコミッションナーを務める。台湾、香港、中国の写真作家を世界に紹介するべく、写真展、学術シンポジウム等を数多く手掛けている。