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展覧会・イベント

The Second Stage at GG #30

nakaban展「this far land」

  • 会期:2011.5.23 月 - 6.9 木
  • 時間:12:00p.m.-7:00p.m.
  • 日曜休館 入場無料

nakabanは、雑誌や書籍の挿絵や絵本を数多く手掛け、近年アニメーションも制作し、幅広い活躍をみせています。鉛筆画、油彩画、版画、コラージュ、立体等様々な手法で意欲的に作品を発表しています。「いろんなテーマから離れても残るものに興味がある」と彼は話しますが、表現方法は違っても、どの作品にも共通してノスタルジックな香りが漂い、見るものを物語の中へと誘い込む魅力があります。
今回の個展では、木炭紙(500×650㎜)に描いた油彩作品を発表します。油絵具は使わずに、色鉛筆をテレピン(油絵を描く時に使う液体)でのばして描きあげた手法です。これまでA4より小さいものを中心に描いてきた彼にとっては、このサイズで描くことは新しい挑戦です。また、最近デジタルデータにして印刷物や映像にすることが多い中で、よりリアルな絵を楽しんでもらいたいという意図があります。
手の赴くままに描き、描いた絵が、自分にどんな影響をもたらすか、その様子を客観的に観察しているnakaban。描くことよりも、むしろ描いた後に得られる反応を楽しんでいるようなところがあります。「this far land」というタイトルから生まれてくる作品の数々を、ぜひ会場でお楽しみください。

 

展示によせて

絵は二つの現実の産物と言えます。
もともと存在する現実と、絵描きがつくりあげた現実と。
その二つがこすれあうと、旅情という香気を発します。
訪れた事がないけど、あるような場所とか。
食べた事がないけど、味を知っているようなフルーツとか。
抽象画の小さなひし形の文様の中にも旅情があると思います。
最終的には一本の線にも旅情有り、かな。

でも本当は旅情というものは、言葉から連想しがちな旅の高揚や懐かしさとは違い、むしろ、不安でさみしく、冷たいものなのかもしれません。
絵に向かう時、そんな事を考えたりもします。

nakaban

 

The Second Stage at GGとは
若手表現者を応援しようと1992年から始まった公募展『ひとつぼ展』は、昨年30回で終了し、2009年には「1_WALL」として新たなスタートを切り ました。これまでの『ひとつぼ展』入選者計566名の中からは、各界で活躍をするクリエイターが数多く登場しています。このシリーズは、『ひとつぼ展』および「1_WALL」の入選者たちのその後の活躍を紹介する展覧会です。

nakaban

1974年生まれ。画家。絵画を中心に絵本、アニメーションなど多方面で活動中。最近の代表作は映像作品の『Der Meteor』(noble)、絵本の『ころころオレンジのおさんぽ』(イーストプレス)『つき...

主催:ガーディアン・ガーデン