The Second Stage at GG #41
ガーディアン・ガーデンでは「The Second Stage at GG」シリーズ 第41弾として、fancomi展「tale」を開催します。本シリーズは、若手表現者を応援するガーディアン・ガーデンの公募展入選者の中から、各界で活躍する作家の、その後の活動を伝えるための展覧会です。
fancomiは2010年、顔のない輪郭のみの男の子と女の子を、黒一色で描いた線画で、第3回グラフィック「1_WALL」のファイナリストに選出されました。デザイン事務所勤務を経て、’09年に独立し、現在はイラストレーターとして活動するだけでなく、自身のアートブックの出版や展覧会の開催など、多岐に渡り活躍しています。fancomiの作品に登場するキャラクターにはいずれも目鼻といった表情の窺い知れるものは描かれておらず、セリフや言葉も出てくることはありません。しかし、その画面からは、鑑賞者が自由に想像を巡らせることが出来る、余白を感じ取ることが出来ます。元々グラフィックデザイナーとしても活動していたfancomiの表現は、マンガ、イラストレーション、デザイン、タイポグラフィといった様々な文脈を自由自在に駆使した、新たなグラフィックの可能性を感じさせます。ポスターや物語を連想させるように綴られた架空の文字や、空想的なイメージには、見る者の想像力をかきたてる強さがあり、いつの間にかその不思議な世界へと引き込まれてしまいます。「tale」と題された本展では、絵本の一場面のようなストーリー性のある作品の数々が展開されます。 fancomiによってどんな世界が紡ぎだされるのか、ぜひ会場で体験してください。
作家挨拶
僕の描く物語は、事実か空想か、どこかの誰かに起きたほんの一幕。
「こんなことあったよ」とか、「こんな夢見たよ」とか、
何気ない出来事を少しでも楽しく人に聞かせるように、そんな感覚で物語を描いている。
人によってはただの無駄話かもしれないし、そこから何かを見いだす事もあるかもしれない。
「ふ~ん。」と聞いてくれても良いし、面白がってくれたらなお嬉しい。
fancomi
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