遊びをせんとや生れけむ-Born to play,weren't we?
ある時は紙版画でかわいらしいファミリーを描き、ある時はブリキで恐竜やクジラをつくるなど、素材・技法を限定せず表現し続ける平松尚樹氏。今回は、日頃仕事で制作されているテーマ以外に、身の回りにある身近なものを題材に作品を制作していただきました。使用素材もバラエティーに富み、鉄錆、ブリキ、真鍮といった金属、プラスチック、陶器などの焼物など、幅広い素材の作品群が会場を埋め尽くします。また、等身大の人間のオブジェを制作するなど、通常の仕事の枠を超えた表現に挑戦されています。
平松氏の物づくりの姿勢は、みている側にも伝わり、性別年齢問わず楽しめるおもちゃ箱のような展覧会になるはずです。
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展示内容
鉄錆、ブリキなどの金属を使った作品、アクリル絵の具作品、陶皿など新作中心に約100点展示・販売予定
展覧会によせて
ふとたたずめば遊び心や好奇心のおもむくままに様々な素材と戯れている自分がいました。目に触れるもの、手の触れるものの中に面白さと楽しさを探し求める旅の途中で、このたび、鉄錆の世界、アクリル絵の具の世界、プラスチックやベニヤ板の世界、紙版画の世界、銅や真鍮、鉛など金属の世界、陶皿など焼物の世界などに思い切って遊ぶ機会をいただきました。心が昂るばかりで前のめりになっている自分に笑ってしまうのですが、精一杯、弾んで転んでみようと考えています。気がつくとお金持ちではない私がすぐかたわらにいました。仕方ありません、額縁も自分でつくってみる事にしました。一部の作品にのみと思っ ていたのですが、案外、面白い仕事であることを発見して全作品に挑戦してみる事に決めました。お嫁に行く娘に「きもの」を着せてやるような塩梅です。どうなりますやら……。所詮、裸で来て裸で立ち去るこの世の中、道中の私も裸のまんま、ありのまま、そのまんまを見ていただければ……と考えています。
平松尚樹