1970年代、アメリカで誕生したスーパーリアリズムという新しいアートの旋風が日本に流れ込みました。これに影響を受け、日本のイラストレーション界にも一挙にリアルイラストレーションのムーブメントが起き、月刊プレイボーイの発行などと呼応し、雑誌を、広告を、このリアルイラストレーションが 席巻したのです。エアーブラシの普及に伴い、ハウツー本も続々と発行され、日本中にブームを巻き起こしたものでした。しかし、90年代に入ると、バブル崩壊にともなって、潮が引くように消えていってしまいました。今回は、約30名の作家の方に、このリアルイラストレーション全盛期の作品の中から自信作を出品していただきました。CGの表現があたりまえとなった現在ですが、リアルイラストレーションの持つ表現力は、比較にならないほどのエネルギーを秘めています。技術はもちろん、時間の蓄積、気力、センスが織り成すこれらの作品をいまに伝えたいと思い、この展覧会を企画しました。匠の技とエネルギーを若い人たちに体験してもらいたいと思っています。
PREV
NEXT
展示内容
30人のイラストレーターのリアルイラストレーション原画・印刷物約100点を展示
出品作家
内田進 大久保敏邦 大西洋介 岡本博 岡本三紀夫 笠松遊 小玉英章 齋藤壽 齋藤雅緒
佐藤邦雄 赤勘兵衛 瀬戸照 空山基 滝野晴夫 武田育雄 杖村さえ子 友利宇景 内藤貞夫
中西立太 西口司郎 野田弘志 日暮修一 藤居正彦 松本秀実 村松誠 毛利彰 山口はるみ
山崎正夫 横山明
※五十音順 敬称略