ファッションは私たちにとって、最も身近なデザインのひとつです。世の中に数多く存在し、その変化も早いファッションブランドやショップたち。ブランドの個性やイメージを伝えるツールとして、ロゴマークやショッピングバッグ、カタログ、DMなど、グラフィックデザインは重要な役割を担っています。今回は、独自の展開で注目を集めるブランドや、こだわりのショップのグラフィックデザインを集めました。会場でご紹介するのは、9つのブランド・ショップとそのグラフィックを担当した植原亮輔氏、菊地敦己氏、平林奈緒美氏の3人のデザイナーです。
ファッションブランドが持つ世界観やイメージをグラフィックデザイナーがいかに表現し、魅力的に伝えるか。それは、ファッションという分野だからこそできる、高いクリエイティブ力に裏打ちされた、自由で大胆な表現や遊び心と仕掛けで、ブランドの魅力を演出し、私たちを楽しませてくれます。
ファッションとグラフィックの感性が響き合う作品の数々を、ぜひご覧ください。
1.シアタープロダクツ(2006-2007 A/W collection DM) D: 植原亮輔
2.シアタープロダクツ(展覧会ポスター 2007) D: 植原亮輔
3.ミハラヤスヒロ・ソスウ インターナショナル(2002-2003 A/W collection DM) D: 植原亮輔
4.ミナ ペルホネン(2001-2002 A/W ポスター) D: 菊地敦己
5.ナショナルスタンダード(2005 S/S ポスター) D: 菊地敦己
6.サリースコット(2008-2009 A/W ポスター) D: 菊地敦己
7.アーツ&サイエンス(シューズボックス 2006) D: 平林奈緒美
8.ジャーナルスタンダードラックス(2005-2006 A/W イメージブック) D: 平林奈緒美
9.メザニンブティック(2006 コンセプトブック) D: 平林奈緒美
1972年北海道生まれ。現在、株式会社DRAFT/ D-BROS所属。フラワーベース「Hope forever blossoming」、架空のホテルから生まれるプロダクト「ホテルバタフライ」などD-BROSの商品デザインを手掛ける。2006年から、ファッションブランド「シアタープロダクツ・シアタームジカ」のグラフィック全般におけるアートディレクションを手掛ける。その他主なクライアントとして、「パナソニック電工」「ウンナナクール・LuncH」「Smiles」など。また、渡邉良重氏と共にショートフィルム「欲望の茶色い塊」(21_21 DESIGN SIGHT・チョコレート展/2007)の制作や、「SPACE FOR YOUR FUTURE」(東京都現代美術館/2007)に参加。2008年10月「時間の標本」展をAMPGにて開催するなど活動は多岐に渡る。東京ADC賞、JAGDA新人賞、TDC賞、N.Y.ADC金賞、ワルシャワ国際ポスタービエンナーレ銀賞等、受賞多数。東京ADC会員。JAGDA会員。
1974年東京生まれ。武蔵野美術大学彫刻学科中退。2000年ブルーマーク設立、2011年より個人事務所。主な仕事に、青森県立美術館(2006)のVI・サイン計画、ミナ ペルホネン(1995-2004)、サリー・スコット(2002-20)のアートディレクション、『旬がまるごと』(2007-12)や『装苑』(2013)、『日経回廊』(2015-16)などのエディトリアルデザイン、亀の子スポンジ(2015)のパッケージデザインほか。作品集に『PLAY』(誠文堂新光社)がある。主な受賞に講談社出版文化賞、日本パッケージデザイン大賞、原弘賞、ADC賞、JAGDA賞など。
東京生まれ。武蔵野美術大学卒業後、資生堂宣伝部入社。2002年ロンドンのデザインスタジオMade Thoughtに出向後、帰国。'05年よりフリーランス。