1978年に発足した公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(略称JAGDA)は、現在、会員数約3,000名を誇る日本最大規模のデザイン団体として、年鑑『Graphic Design in Japan』の発行や展覧会・セミナーの開催、デザイン教育、公共デザインや地域振興への取り組み、国際交流など、デザインによるコミュニケーション環境の向上のために様々な活動をおこなっています。
また、毎年、『Graphic Design in Japan』出品者の中から、今後の活躍が期待される有望なグラフィックデザイナー(39歳以下)に「JAGDA新人賞」を贈っています。この賞は1983年来、デザイナーの登竜門として、いまや第一線で活躍する104名のデザイナーを輩出し、デザイン・広告関係者の注目を集めています。 35回目となる今回は、新人賞対象者145名の中から厳正な選考の結果、玉置太一・三澤遥・八木義博の3名が選ばれました。 会場では、3名の受賞作品および近作を、ポスター・小型グラフィックを中心にご紹介いたします。
玉置太一 TAMAKI Daichi
1.総合芸術大学のポスター/イメージ映像/グラフィックツール「NEW ANGLE, NEW WORLD.」(cl: 日本大学 藝術学部)
2.美術作家の個展ポスター「澁木智宏個展 羊毛の石『線分』」(cl: 澁木智宏)
3.チョコレート菓子のポスター「森永DARS」(cl: 森永製菓)
三澤 遥 MISAWA Haruka
1.動物園のブランディング「UENO PLANET」(cl: 東京都恩賜上野動物園)
2.展示会場運営会社のVI/グラフィックツール/ポスター「TOKYO BIG SIGHT」(cl: 東京ビッグサイト)
3.個展出品作品/空間構成/ポスター/図録「waterscape」(org: リンクライオン)
八木義博 YAGI Yoshihiro
1.電機メーカーの広告キャンペーン「Life is electric」(cl: パナソニック)
2.鉄道会社のキャンペーンポスター/新聞広告「行くぜ、東北。」(cl: 東日本旅客鉄道)
3.広告賞展のポスター/告知映像「ピュア・デザイン」(cl: 吉田秀雄記念事業財団/アド・ミュージアム東京)
1984年神奈川県生まれ。2006年日本大学藝術学部デザイン学科コミュニケーションデザインコース卒業、同年電通入社。NY ADC銀賞、ONE SHOW銅賞、ADFEST銅賞など受賞。
1982年生まれ。
武蔵野美術大学卒業後、デザインオフィスnendoを経て、日本デザインセンター原デザイン研究所に所属。
2014年より三澤デザイン研究室として活動開始。
ものごとの奥に潜む原理を観察し、そこから引き出した未知の可能性を視覚化する試みを、実験的なアプローチによって続けている。
主な仕事に、水中環境を新たな風景に再構築した「waterscape」、かつてない紙の可能性を探求した「動紙」、国立科学博物館の移動展示キット「WHO ARE WE」、隠岐ユネスコジオパークの泊まれる拠点「Entô」のアートディレクション、上野動物園の知られざる魅力をビジュアル化した「UENO PLANET」がある。
https://misawa.ndc.co.jp/
1977年京都府生まれ。2001年京都造形芸術大学情報デザイン学科卒業、同年電通入社。東京ADC賞(’09、’13、’14)、佐治敬三賞、ONE SHOWグランプリ、CANNES LIONSグランプリ、D&ADイエロー・ペンシル、NY ADC金賞など受賞。
展示内容
3名の受賞作品および近作を、ポスター・小型グラフィックを中心に紹介
授賞式
2017年6月23日(金)東京にて実施予定<2017年度JAGDA通常総会会場>
巡回展
大阪(7月)、愛知、静岡、滋賀、熊本、新潟を巡回予定
新人賞作品掲載誌
6月発行予定のJAGDA年鑑『Graphic Design in Japan 2017』巻頭に掲載します。
本書は、日本の多種多様で質の高いグラフィックデザインの成果を国内外に紹介する書籍として、1981年創刊。毎年、JAGDA会員の作品を募集・選考し、過去1年間の優れた仕事を掲載しています。(発売:六耀社/予価:16,200円)
過去の新人賞展はこちらから