The Second Stage at GG #33
ガーディアン・ガーデンでは「The Second Stage at GGシリーズ」第33弾を開催いたします。若手表現者を応援しようと1992年から2008年まで開催した公募展『ひとつぼ展』と、2009年にスタートした「1_WALL」の入選者の中からは、各界で活躍する作家が数多く登場しています。本シリーズは、そのふたつの公募展の卒業生たちのその後の活動を紹介する展覧会です。
第33弾では、2000年第16回グラフィックアート『ひとつぼ展』に入選後、アートディレクター/グラフィックデザイナーとして活躍中の大島慶一郎をご紹介します。大島は、2006年に独立してから、広告のアートディレクションやアパレルのグラフィック、CDジャケットやテキスタイルデザイン、映像等、ジャンルを問わず様々な分野で活動しています。
繊細さと華美な装飾とが調和した、見る側に強いインパクトを与える妖しくも美しい独特の世界観を創り上げる大島。初個展となる今回のテーマは「歯」です。数年前に親知らずを抜いた自身の経験がきっかけとなっています。麻酔を打たれて口の中すべてが麻痺した経験。ガリガリと音を立てて歯を削られた時の強烈な感覚。それ以来ずっと気になっていたという「口内戦争」のイメージがテーマの源です。今回の作品「虫歯に悩まされる子の思い描く妄想の世界」には、歯やバイキン、舌のキャラクターたちが登場しますが、キャスティングをはじめ、ヘアメイクや衣裳、撮影のディレクションなどもすべて大島が行っています。造形士やスタイリスト、モデルやカメラマンなど、大勢で取り組んだという今回の作品では、普段の仕事で目指すカッコよさではなく、キュートさや気軽さ、脱力感を重視したといいます。キャラクターひとつひとつにもご注目いただきながら、チームワークで創り上げた不思議な世界を、どうぞゆっくりご覧ください。
展示に寄せて
展示タイトルである“HAAAH”は、歯の「ハ」。
歯をテーマに作品を制作してみました。
「虫歯に悩まされる子の思い描く妄想の世界。」
歯やバイ菌、ベロの衣装を着た人による
すこしミュージカル映画のような世界。
見ていて楽しい気分になるような、
見ていて不思議な夢がみれるような、
そんな展覧会になればと思います。
大島慶一郎
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