『ひとつぼ展』は賞金も賞品もないコンペですが、熱心に創作活動を続ける若手作家のために、表現の「場」と「機会」を提供してきました。1992年にスタートし、今春30回を迎えました。
その間、一坪(1.82m×1.82m)のスペースに挑戦してきた入選者はグラフィックアート、写真両部門あわせて566人になります。この566人は、審査員全員が応募ファイルを一冊一冊丁寧に目を通し議論を重ねた厳しい一次審査を経て選ばれてきました。現在、多くの入選者たちがそれぞれの世界で活躍しています。今回『ひとつぼ展』30回を記念して、これまでの入選者にあらためてスポットをあて、ご紹介する展覧会を企画しました。

今回の展覧会では、写真部門の入選者160人が一人一点ずつ制作したポストカード作品を展示します。親しい人へ想いを込めて綴るハガキのように、ご来場いただく皆さんに向けて、想いを込めたハガキサイズの作品を作っていただきました。各作品には作者のメッセージも添えていますので、作品とともにお楽しみください。会期中は誰でも気軽に参加できるオークションを開催します。お気に入りの作品を買って、若い作家たちの活動を応援していただければ嬉しく思います。また、会場にはこれまでの入選者が制作した新作、旧作を織り交ぜたポートフォリオも展示紹介します。また、展覧会とあわせて、第1回〜第30回までの歴代グランプリ作品、全入選者の作品、審査会レポート、審査員・入選者のコメントなどをまとめた記念誌も販売します。