The Second Stage at GG #2
ガーディアン・ガーデンでは、若手表現者に「表現の場」と「機会」を提供するため、主に公募展を中心に活動を続けております。1992年以来続いている新人を発掘するための公募展『ひとつぼ展』におきましては、グラフィックアート、写 真の2部門で、現在は第19回の作品を募集しているところです。毎回、一次審査で10名が入選となり、『ひとつぼ展』を開催します。会期中に行われる公開二次審査会では1名のグランプリが選ばれ、グランプリ受賞者には個展開催の権利が贈られています。回を重ねるたびに、優秀な作品が集まり、グランプリを選ぶこともますます難しくなってきました。さらに、この9年間の『ひとつぼ展』入選者380名の中からは、グランプリを取った取らないにかかわらず、すでに各界で活躍を始めた若手クリエイターも数多く出ております。 そこで、そうした『ひとつぼ展』の卒業生の第2ステージの表現の場として、企画展シリーズ「The Second Stage at GG 」を立ち上げることになりました。毎年約4名ずつご紹介していきたいと考えております。
塩田雅紀は、1995年第6回グラフィックアート『ひとつぼ展』に入選しました。フリーランスのイラストレーターとして、現在は、主に装画、雑誌のカットなどで飛躍的な活躍をみせています。中でも装画を描いた『白い犬とワルツを』(新潮文庫)はベストセラーになるなど、本の顔として塩田のイラストレーションが街にあふれ出しました。他に『偶然の音楽』などポール・オースター著・柴田元幸訳コンビの装画を手がけるなど、平面 でありながら無限に広がる空間を描いたイラストレーションは、これから始まる物語を静かに予感させてくれます。
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