焼き物の地、愛知県瀬戸市の職人が、新たに型を起こし作陶した素焼きの招き猫をキャンバスに、個性豊かな発想と手技で188人のクリエイターがつくり出した世界にただひとつの作品、188点を展示します。今回は、2023年8月にクリエイションギャラリーG8とガーディアン・ガーデンが終了し、9月に新スペースをオープンすることにともない、1990年から32年間続くチャリティープロジェクトの最終回として開催いたします。
手をあげて座る姿が愛らしい招き猫は、福をもたらす縁起物として、店舗や会社、家庭など、さまざまな場所でみかけることができます。その由来や発祥は定かではありませんが、江戸後期に、浅草あたりで生まれ、庶民のあいだで流行したといわれています。愛知県瀬戸市は、明治30年代後半から生産が始まった、招き猫の三大産地のひとつ。今回製作をお願いした加藤陶器は、全国の神社・お寺の陶器の縁起物の絵付け製作のほか、オリジナル商品の制作を行う瀬戸市の陶器製作会社で、伝統的な技法と現代的な感性を兼ね備えた新しい招き猫を目指して、国内外へ発信し続けています。
作品は、会期中シークレットオークション形式で販売いたします。売り上げから製作費を除いた収益金は、セーブ・ザ・チルドレンに寄付し、子どもの貧困問題解決や防災などに向けた事業のほか、地震や台風、豪雨などの大規模自然災害における緊急・復興支援を通して、未来を担う日本の子どもたちの支援のために役立てられます。
展覧会では、クリエイターの作品に加え、8月に開催した「クリエイション・キッズ・ラボ 2022」のワークショップで子どもたちが制作した招き猫20点も展示。作品に込められたクリエイターのメッセージや、一点もののオリジナル作品ならではの豊かな表情や存在感を、ぜひご覧ください。
日本のものづくりとデザインの価値や魅力を子どもたちに伝えるチャリティープロジェクト。
多くの方々にアートやデザインの楽しさを感じてもらおうと、1990年からはじまった毎年恒例のチャリティープロジェクト。2つのギャラリーと交流のあるクリエイターの方々にボランティアで制作していただいた作品を展示・販売し、収益金をチャリティーとして寄付しています。2009年より「Creation Project」と題し、2011年〜2015年は東日本大震災の復興支援として、被災地での産業を応援しようと地元の職人さんとものづくりをし、合計約1,134万円を義援金として寄付、2016年は熊本地震の義援金として158万円を寄付しました。2017年から、生産地を日本全体に広げ、日本のものづくり・産業をデザインの力で発信していくプロジェクトとして継続し、セーブ・ザ・チルドレンに合計約363万円を寄付しました。
2011 印染トートバッグ展、2012 アロハシャツ展、2013 石巻バッグ展、2014 東北和綴じ自由帳展、
2015 伊達ニッティング、2016 藍色カップ、2017つつの靴下展、2018 ちいさな豆皿、2019 ふろしき百花店、2020「〼〼⊿〼」益々繁盛(枡) 、2021百年前掛け