The Second Stage at GG #48
ガーディアン・ガーデンでは「The Second Stage at GG」シリーズの48回目として、宇田川直寛展を開催します。本シリーズは、ガーディアン・ガーデンで開催する公募展の入選者たちの、その後の活躍を紹介する展覧会です。
宇田川直寛は、同じ写真を使うという制約の中で、その写真を切り、組み合わせることを繰り返す過程を記録した作品「図」で、2013年に第8回「1_WALL」のファイナリストに選出されました。その後も精力的に国内外で作品を発表し、2016年には北川浩司、横田大輔とともに写真家ユニット「Spew」を結成して、写真集の発行や、展示、サウンドやプロジェクションを使ったパフォーマンスも行っています。
本展では、単管パイプを連結する行為を起点にして、その行為に関わる人々との関係から生まれる規則性や正当性をテーマに展示します。何が始まりでどこが終わりなのか、実体がわからない行為から見えてくるものは何なのか。完成した作品を展示するのではなく、過程を繰り返し、その中でしか見えてこない何かを探り続けています。ぜひ会場にてご覧ください。
作家挨拶
かぐや姫が竹の中に入っているのは確からしいのだが、竹のどこを切っても、切り口の角度をいくら変えても、かぐや姫のいるところに刃は当たらない。
展示の始まる二ヶ月前の現在、このテキストを書いている。作っては消し、作っては消し書こうとしたが、書こうとするとテキストはズレ続ける。
竹のなかにはコンセプトが詰まっているはずなのだが、おかしい、どうやってもうまく取り出せない。かぐや姫の看板だろうか、「規則と正当性」と読めそうな文字が筒の中でうっすら光っているのが見えるばかりである。
かと言って、らしいものを手にうち入れて二ヶ月後の辻褄合わせをするつもりも毛頭ない。
ではかぐや姫は起こすまい。竹ごと持って帰って置いておこう。
宇田川直寛
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