講師:吉田勝信
“複製性”と“個性”をテーマしたワークショップ「印刷機になる」。自分の腕や頭、身体が最小単位の印刷機だと考えて製版から印刷までを行ないました。事前に参加者の手もとに送られた樹皮を、それぞれ観察し、樹皮の縦皺や節などの模様を抽出します。線で素早く描く、向きを回転させてみる……等を重ね、最小単位のパターンを決定。自分の体(印刷機)で、大判サイズの紙にパターンを複製していき、1枚のポスターをつくりました。完成した作品は、樹皮から抽出したパターンの多様な表現が生まれ、大きな紙に向かってひたすら複製していくプロセスの中で、現れてくる手癖や揺らぎの面白さを発見するワークショップとなりました。
[ワークショップ作品]
[参加者アンケートより(一部抜粋)]
・自然物からインスピレーションやアイデアを抽出して、アウトプットにしていく吉田さんの一連のプロセスを経験できたのがとても面白かったです。自分自身が印刷機になって線を引いて作品を出力するのは難しく、正確に複製するために稼働してくれている印刷機の存在のありがたさを改めて実感しました。それとは反対に、線が揺らいだり安定しない状態であっても、自分の脳からその図案が自分の手を介して出力されていることを感じ、それもまた唯一無二なものが生まれているようで面白いと感じました。
・1つの自然物から、様々なアイデアの種が生まれることが自分にとって新たな発見で、とても刺激になりました。また、手を動かして身体で作っていく作業が、どこか懐かしくもありました。童心に帰ったようで楽しかったです。
・小さなシワから想像もつかないような楽しいユニットが完成したことから、普段見過ごすようなものでも印刷を通してかたちを見て向き合い、そこから更に面白いかたちを得られたことが楽しかったです。
・オンラインでのWSに参加するのは初めてだったので参加する前はドキドキでした。始まってからは楽しく、実作業するところは家で作業だったので返ってオンラインの方が没頭できたようにも思います。色んな地域の人がつながる感覚や、雪景色も見られて新鮮でした! 印刷機になるというタイトルの通り初めは印刷機になろうと正確に複製しようとしていたのですが、途中からどうしても正確に複製できなくて、頭も混乱してきたり、途中印刷機になるのを諦めたのですが、そこが実は印刷機に一番近づいた瞬間だったのかと最後の総評の時にハッとしました。実際になってみることで、正確に複製するコピー機ってすごいなと、反対に人間ってこんなにも正確じゃないんだなと書いてる途中で笑ってしまいました。
3/6開催の「印刷機になる」ワークショップの内容はこちら
http://rcc.recruit.co.jp/g8/?p=41165
【講師】吉田勝信
【講師プロフィール】
吉田勝信(Katsunobu Yoshida)
1987年、東京都新宿区生まれ。山形県を拠点にデザイン業を営む。グラフィックデザインを主な領域として、フィールドワークを取り入れた制作を行なっている。ブランディングやコンセプトメイキング、商品企画、サービス設計などに携わる。家業の染色工房では染材、繊維の採集やテキスタイルデザインを担っている。名前の「吉」は(土に口)。https://www.ysdktnb.com/
※ワークショップは終了しました。
【当日の集合】
実施時間10分前から、会場(Google Meet)にお越しいただくことが可能です。事前にGoogle Meetへの接続やチェックなどご準備をお願いします。
【ワークショップ中のビデオ・マイクの接続について】
ワークショップ中は、講師と参加者の双方でコミュニケーションをとりながら行いますので、ビデオとマイクはオンにした状態でご参加ください。
【申込のキャンセル】
申し込みをキャンセルされる場合は、申込者ご自身でキャンセル手続きを行うことができませんので、お早めにご連絡ください。
なお、ワークショップで使用する参加キット送付後のキャンセルは、お手数ですが参加キットのご返送をお願いします。
【ワークショップの記録写真、映像等について】
当日の記録写真、動画、作品、制作者名(アーティスト名やニックネームでも可)、作品に関わるタイトルやコメント、アンケートなどは、クリエイションギャラリーG8及び開催協力団体の業務(WEBサイトやSNS、パンフレット等への掲載を含む)に使用させていただく場合があります。
【その他】
新聞やテレビ、雑誌、インターネットサイトなどの取材が入り、ワークショップ開催の様子が報道されることがあります。