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公開最終審査会レポート

2016.11.9 水

10月31日(月)、第15回写真「1_WALL」公開最終審査会が行われました。「1_WALL」の審査会は、一次審査、二次審査を通過したファイナリストたちが個展開催の権利をかけてプレゼンテーションを行い、その場でグランプリが選ばれる他にはないコンペティション。これまでにも、第一線で活躍する写真家や評論家ら、審査員たちの手によって、数多くの作家たちが世に送り出されてきました。

第15回目となる写真「1_WALL」のファイナリストの中には、「1_WALL」に初めて応募したという出品者、3回目の挑戦だという出品者、そして、ファイナリストになるのは二度目の作家もいます。今回も個性豊かな6人がグランプリをかけて審査会に挑みました。はたして、どんな作品、どんな作家に出会えるのでしょうか。第15回 写真「1_WALL」公開最終審査会の様子をお伝えします。

FINALISTS
遠藤祐輔 木原結花 富澤大輔 田中大輔 Russell Scott Peagler アンポンタン・裸漢
※プレゼンテーション順

JUDGES
飯沢耕太郎(写真評論家)
菊地敦己(アートディレクター)
鈴木理策(写真家)
高橋朗(PGIギャラリーディレクター)
百々新(写真家)
※五十音順

進行
菅沼比呂志(ガーディアン・ガーデン プランニングディレクター)

審査会当日、6人のファイナリストたちがガーディアン・ガーデンに集まりました。会場では、審査員による作品チェックが行われ、一般見学者たちも続々と集まります。そして、いよいよファイナリストたちのプレゼンテーションが始まりました。
プレゼンテーション&質疑応答

遠藤祐輔「幽霊の証言」

立ち止まっていては見えない一瞬の光景を撮り続けて、作品にしました。これまでにも、その時々で流行していたスタイルの写真を撮ってきたものの、やはりこのスタイルが僕らしいと気づいたんです。「1_WALL」に応募したのは3回目。今回は、僕にしか撮ることのできない写真を展示できたと思います。写真の中の髪を振り乱した女性は友人で、一瞬の奇跡を写しました。

Q.飯沢:ポートフォリオでは人物の写真が多かったが、展示作品では人物が映っていない写真も増えている。それは、なぜ?
A.遠藤:人物が写っていない写真のおもしろさが、わかるようになったので。今回は人の一瞬の動きを捉えるような写真を増やしました。

Q.菅沼:展示作品は上、中、下と三段に分かれて展示されているように見えるのだが、この展示方法に意図はあるの?
A.遠藤:隣同士の写真の中にストーリーや流れがあるようでなかったり、上と下で関連があるようでなかったり、鑑賞者に何か意味があるのかなと考えさせる展示にしました。

Q:高橋:写真の中の髪を振り乱した女性は友人だと言っていたが、この時はどんな風に撮影したの? 彼女に指示を出したの?
A.遠藤:指示を出しているわけではなくて、一緒に街を歩きながら一種の遊びの中で撮影しているという感覚でした。特に演出はしていません。

木原結花「行旅死亡人」

「行旅死亡人」とは、氏名や戸籍などがわからず、遺体の引き取り手が存在しない死亡者のこと。新聞や官報の文字情報をもとにフォトモンタージュを作り、背景はその人が発見された場所を撮影しました。写真の中の人物は実際には存在しない人物なので、私の行為は彼らにアイデンティティを与えているようで、実は、ほんとうのアイデンティティを隠してしまっている行為でもあります。でも、そこが「行旅死亡人」という存在と重なっているような気がすると思っています。また、個展ではその写真を街中で見せて「この人を知っていますか?」と聞いてまわるという実験的な映像も流したい。

Q.高橋:顔や体のバランスがおかしい写真があるが、これはなぜ?
A.木原:一瞬見ただけでは普通に見えるけれど、よく見るとこれは本物の写真じゃないかもしれないと思わせたかったので、あえてバランスを崩した写真も展示しました。

Q.飯沢:なぜ、「行旅死亡人」に興味を持ったの?
A.木原:小学生の時に、公園で出会ったホームレスのおじいさんがいたことがきっかけです。最近になって「行旅死亡人」という存在を知り、その時のおじいさんのことを思い出して、興味を持つようになりました。

Q.菊地:文字情報と人物の写真は、二つで一組なの? そのわりには、額と額の間が均等でそんな風に見えないけど、どういう意図なの?
A.木原:隣り合っている写真と文字情報が一つの組み合わせですが、文字情報も私にとっては一つのポートレート写真。額と額の間の隙間を均等にすることで、公平にじっくりと見てもらいたかったので。

富澤大輔「Memorial」

テーマは、「記憶の記録」です。中学生の時に写真好きだった父が亡くなり、それ以降は我が家のアルバムのページが増えることがなくて、記録がストップしていました。そこで、父の代わりに形見のカメラを使って家族写真を撮り始めたのが、写真を撮ることになったきっかけ。今回は、故郷である台湾を出て7年目になる今の僕の、すべてを記憶したいという思いで作品を作りました。

Q.鈴木:写真を撮ることがライフワークといっていたが、普段は写真をどのくらいのペースで撮っているの?
A.富澤:お金に余裕があれば、いくらでも撮りたいと思っています。それでも平均的に、フィルムに換算して一日1本、月に30本以上撮影をしています。

Q.百々:かっこよく決まることを避けているような印象を受けるのだが、それは意図したことなの?
A.富澤:はい。僕は、ちょっとダサいくらいの方がかっこいいと思っているので、あえて決めきらずに外している部分があります。

Q.高橋:写真を撮り始めた中学生の時は、写真を作品としては捉えていなかったと思うが、何がきっかけで写真を作品として捉えるようになったの?
A.富澤:高校3年になって進路を考えた時に、美大へ進もうと思ったことがきっかけ。今まで僕がライフワークとして撮り続けてきた写真が、作品になると気づかされました。

田中大輔「elephant sea」

僕は普段、子どもの頃から抱えてきた孤独や怒りといった感情を大切にしながら、作品作りをしています。展示作品は、象のはな子の映像を中心に構成したもの。はな子に初めて対面した時に殺気みたいなものを感じると同時に、共感する自分がいたのがきっかけで写真を撮るようになりました。そのうちに、自然と動画を撮るように。なくなってもそこにあるもの、なくなったからこそそこにあるものが写真には存在しているはず。時間や瞬間を捉えるだけではなく、写真にはまだまだ新しい可能性があると思っています。
以前、洋服ブランドのショーを撮影したことがあって、その時のモデルさんを撮影した時のざわざわとするような感覚を今も覚えています。個展では、そんな風に、心が動かされるような対象物を撮影して展示したい。

Q.百々:写真で撮るのと、動画で撮るのとでは、感覚は違うの?
A田中:写真は自分でシャッターを切ればそこで終わりになるけど、動画の場合は区切りをつけることが難しく、そこがきつかったです。でも、写真と動画には共通点もあり、写真の延長上で動画を撮っているという感覚も。

Q.飯沢:プリントのクオリティーには満足している? コントラストがなく、よく見えないのだが。
A.田中:これは、意図的にそうしました。見えにくければ、何が写っているんだろうと関心を示してくれるかもしれないと思ったので。一度、挑戦してみたかったんです。

Q.高橋:プレゼンテーションで言っていた「新しい可能性」とは?
A.田中:僕が知る限り、写真は日常の瞬間や断片を写し出したもので、それが鑑賞者の中で長く持続することはありません。でも僕は、静止画なのにずっと見ていられたり、見た後もその人の心の中で作品が留まり続けるような、そんな可能性が写真にはあると思っているし、そんな写真を撮りたいと思います。

Russell Scott Peagler「Blood into Gasoline, or, Everything Shiny Goes Away」

子どもの頃、家の近くにある森の中でよく遊びました。鳥や蝶を追いかけると森の奥深くまで行くことができて、あるあぜ道にたどり着いたんです。でも、道を振り返ると見覚えのあるものがなくて不安になりながら、どうにか手がかりを見つけて家まで帰った記憶があります。今回は、母国アメリカに50日間滞在し、子どもの頃に見たあぜ道を探す12,000キロの旅へと出ました。今回の作品は、その50日間の記録です。

一年後の個展までに、もう一度アメリカへ行ってその写真を展示したい。

Q.飯沢:前々回、ファイナリストに残った時の作品は、インドやネパールを撮影したものだったよね。その時と今回故郷に帰って撮影した時とでは、やはり感覚は違った?
A.Peagler:今回は、故郷に帰ってきましたという感じで、前回とは全然違う感覚だった。でも、私は日本に13年間もいるので、半分、故郷ではないような感じがして不思議な感覚でした。

Q.鈴木:作品を見ると、自分探しをしているように見える。この作品は、誰に見てもらいたいの?
A.Peagler:世の中の人、みんなに見せたい。写真や芸術に興味がない人にも。自分探しのようなところもあるが、そういう問題は誰もが持っているものではないかと思います。

Q.菊地:あえてストーリー性が伝わりにくい写真という媒体を使っているが、写真以外の方法もあるのでは? 映画とかには興味ある?
A.Peagler:はい。映画にも文章にも興味があります。ポートフォリオでも文章を書いているように、写真だけに留まらない作品作りをしていきたい。個展では、文章も合わせて展示するつもりです。

アンポンタン・裸漢「ハイブリッド」

僕がこの場で言いたいのは、個展をしたいということだけです。写真は、見ての通りです。

Q.鈴木:「ハイブリット」というタイトルは、一体どこから来たの?
A.アンポンタン:世界は、いろいろなものが混ざっていて、日常と非日常も入り混じっています。そんなところから、このタイトルをつけました。

Q.飯沢:ポートフォリオの時は、すべて同じサイズの写真だったからこそ「アンポンタン」な感じがしたが、展示作品は並べ方も大きさもばらばら。それは、なぜ?
A.アンポンタン:ポートフォリオの時は、そういうことを意識していませんでした。でも、僕の場合は事前に配置を決めることはしたくなくて、作品はその場で生まれてその場でできあがるもの。それがおもしろいと思っています。

Q.菊地:どうして、個展をやりたいの?
A.アンポンタン:自分が撮った写真を並べてみると気持ちがよかったので、もっと多くの人に見てもらいたいから。自分の中にあるものを吐き出せるような感覚もあるので。

ファイナリストそれぞれの個性が光るプレゼンテーションと質疑応答の時間が終わり、グランプリ決定のための審議へ。後半戦は、審査員一人ひとりにファイナリストの作品について感想を語ってもらうところからスタートしました。

遠藤祐輔「幽霊の証言」について

百々「自分にしか撮れないものとして、写真で瞬間を捉えようという試みは魅力的だ。車の映った写真はタイで撮ったものだと言っていたが、場所はどこでもいい」

鈴木「人が写っていない写真と、偶然を装って撮った友人の写真にギャップがある。展示方法も三段とも同じバランスなので、作業の行き詰まりを感じてしまう。一度、別の作品を作ったほうがいいのかもしれない」

高橋「彼はこれまで、このコンペティションに3回応募してきているが、徐々にグランプリに近づいてきている。今回も、新しいことにチャレンジしたのがよかったのかも。でも、友人を撮ったというネタばらしはない方がよかった」

飯沢「6人の中で、一番ワクワク感を感じられた作品だった。彼自身も、手応えを感じ始めているのでは?」

菊地「写真の選び方や並べ方が、あまりよくない。ポートフォリオの時の鋭さがなくなってしまった印象だ。もうちょっと尖った作品になるとよかった」
木原結花「行旅死亡人」について

飯沢「彼女独自のフィルターを通して作られた作品だ。かなり完成度が高く、なかなか見ごたえのあるおもしろい作品。展示の方法で、さらにいい作品になりそうだ」

菊地「彼女の作品は、何とも味わったことのない感触が残るという類の作品ではないが、よくしつらえてあるし、優秀だ。ただ、二つで一組である作品が点在してしまっている展示方法は、やはり気になる」

鈴木「写真では、すべてを伝えることができないということをしっかりと理解しているし、そこに目を向けていることがおもしろい。わざと人物の写真のバランスを崩したりするところにもセンスを感じる。サイズもちょうどいいし、言うことないくらいすごくいい」

百々「このテーマで作品を作ろうと思った経緯やきっかけもいいし、作品としてもすごくいいと思う。完成度も高い。彼女は、期待を裏切らない作家だ」

高橋「完成度が高い。なぜこのテーマで作品を作ったのかということにもきちんと答えられて、そこも評価できる。“文字情報もポートレートである”という考え方もおもしろい。ただ、完璧すぎて後に謎が残らないのが欠点かもしれない」

富澤大輔「Memorial」について

飯沢「ポートフォリオはすごくよかったが、展示作品ではそのよさが出ていない。台湾と日本の写真、どちらももっと数を増やした方がよかったかもしれない」

百々「ポートフォリオでは、時空を行ったり来たり、記憶を探し求めている感じがしてよかったが、その雰囲気が展示では感じられなかった。もどかしさを感じる」

鈴木「ポートフォリオは、すごくよかった。展示は、彼なりに写真の質などバリエーションを増やしたのかもしれないが、もう少し点数があった方がよかったし、見やすいように流れを作るべきだったかもしれない。ただ、写真をやっていこうという意志は感じられた」

高橋「ポートフォリオと展示作品の差が激しく、もったいない。テーマである記憶ということを表現するのであれば、点数はもっと多い方がよかったと思う」

菊地「写真がすごくいい、ファイナリストの中で一番いいかもしれない。でも、展示の仕方がダサい印象を受けるし、ポートフォリオのストーリー性がなくなってしまった。写真自体はいいので、いろんな作品を作れる作家になりそうだ」

田中大輔「elephant sea」について

高橋「写真では撮影できない持続している時間を撮りたいという思いもわかるし、それを捉えるために映像を使ったという点も、すごくいい。でも、飯沢さんの言っていた通り、プリントの質が気になるところ」

百々「ただ傍観しているのではなく、象のはな子の息遣いまでも捉えようと撮影していたことが伝わってきた。その丁寧さが評価できるし、彼の今後に期待したい。ただ、映像のまわりの写真をどう捉えるべきかが考えどころだ」

飯沢「プレゼンテーションでいい発言をしていたし、リアリティーがあった。彼の才能はまだまだ未知数だ。ただ、展示はあまりうまくない。プロになった時、展示がだめな作家は育っていかない」

菊地「個人的には、今回の展示作品の中で一番好きな作品だが、展示はよくない。気持ちは伝わってくるので、そこをどう評価したらいいのかわからない部分も。どこが深いというわけではないのだが、きちんと小さなことでも感動している丁寧さがとてもいい」

鈴木「作品の完成度は低いが、彼は可能性のある作家だ。ポートフォリオやプレゼンテーションが良くて、展示だけを見ていたらこんなにも気持ちが震えることはなかったと思う」

Russell Scott Peagler「Blood into Gasoline, or, Everything Shiny Goes Away」について

飯沢「前回、“故郷のアメリカの写真を撮るべきだ”といった審査員からのアドバイスを受け入れて作品作りをしたことがすごくよかった。“自分探し”という意見もあったが、それはとても真っ当なことで、社会へ向けてのメッセージになっている」

菊地「彼らしい作品だし、よくできていると思う。でも、テーマに普遍的な価値を感じられない。もっとフィクション的な作品を作ってもいいのかもしれない」

鈴木「彼は、故郷に行っても自問自答している。もはや彼はもう、日本人になっているのかも。その辺りの問題が、少し重い印象。もっと違う作品が見たい」

百々「彼自身も“アメリカに行くのは早かった”と言っていたが、僕もそう思う。もう一度、アメリカに行って写真を撮ってきてほしい。今回の作品は、まさに彼らしい作品だ」

高橋「前々回の審査会の時の審査員のアドバイスを受けてアメリカに行ったことが、すごくよかったと思う。でも、記録的な作品になりすぎてしまった印象を受ける」
アンポンタン・裸漢「ハイブリッド」について

百々「この6人の中で、ポートフォリオが一番好き。展示もよくないわけではないが、やっぱりこの写真を選んだのかという感じで、そこがおもしろくなかった」

菊地「好きな作品。でも、展示方法にしても、プレゼンテーションにしても、コミュニケーション下手な印象を受ける」

高橋「以前、アンポンタン・羅漢という名前ではなくて本名で作品を出していた頃を知っている私にとっては、一皮剥けたという印象だった。でも、展示はやはり難しかったのかな。もう一度考え直してきてもらえたらうれしい」

鈴木「ポートフォリオでは、冊子に収まりきらないほどの魅力を感じられたが、展示作品にはそれを感じることができなかった。慣れていないことをとりあえずやってみた、という印象だ」

飯沢「僕はやはり、本名に戻して活動を続けるべきだと思う。ポートフォリオはすごくよかった。とてもリアリティーを感じることができた」
ここで審査員一人につき2票で、投票を行いました。

投票結果
百々:田中・アンポンタン
飯沢:田中・Peagler
菊地:富澤・アンポンタン
鈴木:田中・富澤
高橋:田中・アンポンタン

集計すると、田中 4票/アンポンタン 3票/富澤 2票/Peagler 1票という結果に。

票が分かれたものの、上位2名の田中さん、アンポンタンさんに絞り、ふたたび投票へと移ることになりました。そこで、2人に票を入れた審査員から、それぞれどこがよかったのかを一言ずつ発表してもらいます。

田中大輔「elephant sea」について

百々「象を動画で撮ったことと、瞬間ではなく、写真では追いきれない連続した時間を見つけたいという感覚や姿勢がいい」
飯沢「個展を見てみたいという気持ちにさせられた」
鈴木「彼自身から発せられる言葉に、可能性を感じた」
高橋「彼がわからない存在について撮ろうとする気持ちもわかるし、その感覚がすばらしい」

票は入れていないもののすばらしいと絶賛する菊地さんからも一言いただきました。
菊地「票は入れていないけど、すばらしい作品だ。でも、彼はまだ個展をやるタイミングではないと思う」
アンポンタン・裸漢「ハイブリッド」について

菊地「今回の展示はあまりよくなかったけど、次はよくなりそうな予感がする」
高橋「ポートフォリオがすごくよかった。あの出来を信じたい」
百々「個展でポートフォリオのよさを出せるなら、応援したい」
応援メッセージとも言える言葉をそれぞれいただいたところで、最後の投票へと移ります。これでいよいよグランプリが決まるとあって、会場には一気に緊張が走ります。

そして、投票結果は……田中 4票/アンポンタン 1票。最初の投票でも一位だった田中さんが、グランプリに決定です!

トロフィーを受け取った田中さんは、「二次審査の時も菊地さんの言葉が突き刺さったし、今回も菊地さんの言葉が印象的な審査会でした。個展では、審査員の方や応援してくれた人たちの思いを裏切らないようにがんばりたいです」と、グランプリ決定のよろこびを語ってくれました。

こうして、第15回 写真「1_WALL」公開最終審査会は終了しました。まだまだ言い足りないといった様子で、審査員の方々からは他のファイナリストたちへ激励の言葉が。今日は、10月31日。街中がハロウィン一色だったことも関係しているのかいないのか、飯沢さんの「今回は“幽霊”っぽい作品が多く、“幽霊”がテーマの展示だったような気がする」という言葉が印象的な審査会でした。

ファイナリストのみなさん、審査員のみなさん、最後まであたたかく審査の行方を見守ってくださったみなさん、ほんとうにおつかれさまでした。田中さん、グランプリおめでとうございます! 田中さんの個展は、約一年後に、ここガーディアン・ガーデンで行われる予定です。どうぞ、お楽しみに!

出品者インタビュー

遠藤祐輔さん
「1_WALL」に参加したのは、3回目。今回はこうしてファイナリストにもなれたし、ステップアップしてきているなと感じています。次こそは、グランプリを狙いたいですね。明日からまた、街に出て写真を撮り続けていきたいです。

木原結花さん
今日のことをリセットして、また一から作品を作り上げることはちょっと辛いけど、でもワクワクしている自分もいます。がんばるしかないので、これからも作品作りをしていこうと思います。

富澤大輔さん
悔しい気持ちもあるけど、たくさんのお褒めの言葉をいただけたことがうれしかったです。「1_WALL」の審査会は、すごく楽しかった。写真は、僕にとってのライフワークなので、これからも楽しみながら作品作りをしていきたいです。

田中大輔さん グランプリ決定!
菊地さんからの厳しい言葉が胸に突き刺さりました。その意見を受けて、個展では菊地さんを始め、審査員の方々の期待以上の作品を展示したいと思っています。写真という枠を超えて、みなさんが見たことのないような個展にするので、ぜひ見に来てほしいです。

Russell Scott Peaglerさん
飯沢さんの大ファンなので、こうしてたくさんの意見を言ってもらえたし、票も入れてもらえたことがすごくうれしい。でも、まだまだここで終われません。これからも作品作りを続けていって、たくさんの人に何かを伝えることができる写真家になっていきたいです。

アンポンタン・裸漢さん
悔しい気持ちもあるけど、審査員の方からもらった一言一言がためになったし、自分だけではわからない、プロの視点が参考になった審査会でした。「1_WALL」に参加することができてよかったです。